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子どもの運動神経はいつまでに決まる?

幼児期に身に付けたい動きとは

「うちの子、運動神経があまり良くないかも…」


「小さいうちに運動をさせないと、将来運動が苦手になる?」


お子さまの運動について、こうした不安を持つ保護者の方もいるのではないでしょうか。


ですが、子どもの運動能力は「何歳までに決まる」と単純に考えられるものではありません。


幼児期はさまざまな動きを身につけるうえで大切な時期ですが、できないことがあったからといって「もう遅い」ということでもありません。


東京都多摩市で体操教室「ベアスポーツスクール」を運営し、日頃から子どもたちを指導している立場から、いわゆる「運動神経」について考えてみたいと思います。


「運動神経がいい」とはどういうこと?


普段何気なく使う「運動神経」という言葉ですが、指導現場では単純に足が速い、力が強いというだけではありません。


子どもたちを見ていて感じるのは、


「頭の中で動きをイメージできるか」


そして、


「複数の動きをつなげて行えるか」


という部分です。


例えば跳び箱。


跳び箱では、


「走る」
↓
「ロイター板を踏む」
↓
「ジャンプする」
↓
「手を着く」
↓
「跳び越える」


という複数の動作を連続して行います。


運動が苦手な子の中には、助走からロイター板までは行けても、板を踏んだところで一度止まってしまい、そのままジャンプにつながらない子もいます。


一つひとつの動きができないというより、動きと動きをつなぐことが難しいケースです。


幼児期には「いろいろな動き」を経験することが大切


文部科学省の幼児期運動指針では、幼児期は生涯にわたる運動の基礎となる多様な動きを幅広く獲得する大切な時期とされています。文部科学省


例えば、

  • ・立つ
  • ・座る
  • ・寝ころぶ
  • ・起きる
  • ・回る
  • ・転がる
  • ・ぶら下がる
  • ・歩く
  • ・走る
  • ・跳ぶ
  • ・登る
  • ・投げる
  • ・捕る
  • ・蹴る


などです。文部科学省


つまり、幼児期に大切なのは、特定のスポーツだけを上手にすることではなく、


さまざまな体の使い方を経験すること


です。


体操も、その点では非常に相性の良い運動だと考えています。


マット・鉄棒・跳び箱・トランポリンなどを通して、普段の生活ではなかなか経験しない動きをたくさん行うことができます。


プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジって本当にあるの?


子どもの運動について調べると、


「プレゴールデンエイジ」
「ゴールデンエイジ」


という言葉を目にすることがあります。


スポーツや運動教室では、幼児期から小学生頃にかけて、さまざまな動きや運動技術を身につけやすい時期として説明されることが多い言葉です。


私自身も、保護者の方に子どもの発育発達について説明する際、この言葉を使うことがあります。


ただし、


「この時期を逃したら運動能力はもう伸びない」


という意味で捉える必要はありません。


運動学習に関する研究でも、「ゴールデンエイジ」という明確な期間があり、その時期を過ぎると技能を習得できなくなる、という考え方には慎重な見方があります。一方で、発達の中で経験の影響を受けやすい「敏感期」という考え方はあります。PubMed Central (PMC)


だからこそ、


「今の時期にやらないと手遅れ」


と焦るより、


「この時期だからこそ、いろいろな動きをたくさん経験しておこう」


くらいに考えるのが良いと思っています。


幼児期に多様な動きを経験することは大切。


でも、できないことがあったら、そこから伸ばしていけばいい。


指導者としては、そう考えています。


意外と大切な「寝た状態から起き上がる」動き


指導していて特に感じるのが、


寝転がった状態から、そのまま体を起こすことが苦手な子が意外と多い


ということです。


例えば前転。


前転そのものはできても、その後にそのまま起き上がることができず、一度横になってから、肘を床について起き上がろうとする子がいます。


こうした子を見ると、「体幹が弱い」というだけではなく、


体幹をどう使えば起き上がれるのか、その体の使い方がまだ分かっていない


ケースも多いように感じます。


実は文部科学省の幼児期運動指針でも、「寝ころぶ」「起きる」は幼児期に経験したい基本的な動きとして挙げられています。文部科学省


跳び箱や逆上がりのような分かりやすい技だけではなく、こうした基本的な体の使い方も非常に大切です。


「小さい頃にできなかったら手遅れ」ではありません


幼児期にいろいろな運動を経験することは大切です。


実際に指導している中でも、


「もっと小さい頃からこの動きを経験していたら、今もう少しスムーズだったかもしれないな」


と思うことはあります。


ですが、それを


「もう遅い」


と捉える必要はありません。


むしろ、


今できないこと、苦手なことを見つけて、少しでも伸ばしてあげることが指導者の仕事


だと考えています。


文部科学省も、幼児の発達は一様ではなく、一人ひとりの発達状況を見る必要があるとしています。文部科学省


スタート地点は子どもによって違います。


大切なのは、そこから何ができるようになるかです。


苦手だった子が大きく成長した例


実際にベアスポーツスクールでも、最初は跳び箱がかなり苦手だった子がいました。


助走をしてロイター板を踏むところまではできる。


でも、そこで動きが止まってしまい、ジャンプにつながりませんでした。


「走る」と「ジャンプする」という動きがうまくつながっていない状態です。


ですが、練習を続けていく中で、少しずつ動きに連続性が出てきました。


そして現在では、高さ80cmの跳び箱で開脚跳びや台上前転も軽々とできるようになっています。


最初の姿だけを見て、


「この子は運動が苦手」


と決めつけることはできません。


動きを一つずつ経験し、その動き同士がつながっていくことで、大きく成長する子もいます。


実は「先生の話を聞く」ことも大切


「運動能力を伸ばすために何が必要ですか?」


と聞かれた時、私は身体的な能力以外にも大切なことがあると思っています。


それが、


ちゃんと先生の話を聞くこと


です。


体操では、


「足をここに置いてみよう」
「ここでジャンプしてみよう」
「目線はこっちだよ」


など、動きについてさまざまなアドバイスをします。


先生の話を聞く。


頭の中で動きをイメージする。


実際にやってみる。


できなければ、もう一度説明を聞いて修正する。


こうした経験を繰り返すことで、自分の体を少しずつコントロールできるようになっていきます。


単にたくさん運動するだけではなく、


見る・聞く・考える・動く


ことも、運動能力を伸ばすうえで大切だと感じています。


家庭でおすすめなのは「なわとび」と「ゆりかご」


特別な器具がなくても、家庭や公園でできる運動はたくさんあります。


おすすめの一つがなわとびです。


縄を回す。


タイミングを合わせる。


ジャンプする。


複数の動きを同時につなげて行うため、体全体を協調させる経験になります。


もう一つおすすめなのが、体操で行う「ゆりかご」です。



体育座りの状態から後ろへ転がり、その反動を使って元の姿勢へ戻ります。


転がる、体を丸める、体幹を使って起き上がる。


こうした基本的な動きを遊びながら経験できます。


難しいトレーニングをする必要はありません。


遊びの中で、いろいろな体の使い方を経験することが大切です。


一番大切なのは「体を動かす習慣」と「楽しい」という気持ち


子どもの運動能力を伸ばすために、私が一番大切だと思っているのは、


日頃から体を動かす習慣をつけること


です。


そして、もう一つ。


体を動かすことを楽しいと思えること。


これも非常に大きいと思っています。


文部科学省も、幼児期には遊びを中心に、生活全体を通して毎日合計60分以上、楽しく体を動かすことを推奨しています。文部科学省


「ゴールデンエイジだから運動させなきゃ」


「運動神経を良くしなきゃ」


と大人が焦る必要はありません。


それよりも、


「体を動かすって楽しい」


という感覚を子ども自身が持てること。


その結果として、体を動かす機会が増え、いろいろな動きを経験する。


その積み重ねが大切だと考えています。


ベアスポーツスクールでは多様な動きを経験します


東京都多摩市のベアスポーツスクールでは、


マット・跳び箱・鉄棒・トランポリンなどを使いながら、さまざまな体の動かし方を経験します。


運動が得意な子だけではありません。


最初は、


「走ってから跳ぶのが難しい」


「体を丸めるのが苦手」


「どう動けばいいか分からない」


という子もいます。


一人ひとりの動きを見ながら、その子が苦手としている部分を少しずつ伸ばしていくことを大切にしています。


運動が苦手だからこそ体操を始める。


それも十分、一つのきっかけです。


まとめ


子どもの「運動神経」は、単純に何歳までに決まるというものではありません。


プレゴールデンエイジやゴールデンエイジと呼ばれる時期も、「その時期を逃したら終わり」ではなく、さまざまな運動経験を積む良い時期として考えるのが適切だと思います。


幼児期には、走る・跳ぶといった分かりやすい運動だけでなく、転がる、起き上がる、ぶら下がるなど、多様な動きを経験することが大切です。


そして、


「できないから運動が苦手」


で終わらせる必要もありません。


できなかったことが、経験を重ねることでできるようになる。


その積み重ねが子どもの成長につながります。


何より大切なのは、


日頃から体を動かすこと。


そして、


「体を動かすって楽しい!」と思えること。


まずはそこから始めてみてください。


監修・執筆
ベアスポーツスクール代表 檜山和真
元体操競技日本代表

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〒206-0012

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檜山 和真

最寄りのバス停「豊ケ丘四丁目」から徒歩1分ほど、多摩センター駅からお車で10分ほどの立地で教室を運営しております。貝取商店街の駐車場をご利用いただけます。俊敏性や柔軟性などのスポーツに必要な基本的な運動能力を引き出すサポートをしてみてはいかがでしょうか。

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